将来的にフリーランスになりたいと考える人の中には、
「フリーランスになるには、どのような準備や手続きが必要？」
「未経験やスキルがない状態からでもフリーランスを目指せる？」
などの疑問がある人もいるのではないでしょうか？
この記事では、フリーランスになるために必要な準備や手続き、仕事の探し方、未経験でもフリーランスになれるのかを解説します。フリーランスになることを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスになるには？
フリーランスとは、特定の組織に属さず、自身の専門スキルを活かして個人で仕事を請け負う働き方です。企業と業務委託契約し、仕事を請け負っていれば、フリーランスになっていることになります。
そのため、個人で複業をする、個人事業主として仕事を受ける、会社員として働きながら副業でフリーランスをするなどは、フリーランスの働き方の一つと言えるでしょう。
注目を集めるフリーランスという働き方
近年、自由度の高さや多様なライフスタイルとの両立が可能な点から、フリーランスという働き方が注目を集めています。
ここでは、フリーランスの主な仕事内容やメリット・デメリットを見ていきましょう。
フリーランスの仕事内容
フリーランスの仕事内容は多岐にわたります。代表的な職種としては以下のようなものがあります。
- Webライター
- Webデザイナー
- ITエンジニア
- コンサルタント
- Webマーケター
フリーランスの仕事内容は、クライアントのニーズに応じて多種多様です。例えば、Webライターであればブログ記事や製品紹介の文章作成など、Webデザイナーであればウェブサイトのデザインや広告バナーの制作などが主な仕事となります。
フリーランスの仕事は自分の専門性を活かしつつ、クライアントの要望に柔軟に対応することが求められます。
フリーランスになるメリット・デメリット
フリーランスになるメリット・デメリットは以下のとおりです。
＜メリット＞
- 自分に合ったペースで仕事に取り組める
- 場所を選ばずに仕事ができる
- 自分の関心・価値観に沿った仕事を選べる
- 実力・成果に応じた収入アップが望める
- 職場の人間関係のストレスから解放される
＜デメリット＞
- 収入が安定しない
- 仕事と私生活のメリハリがつけにくい
- 仕事の獲得・管理を自分で行う必要がある
- 孤独感や不安感を抱えやすい
フリーランスになると、自分のペースで仕事に取り組めるため、ワークライフバランスを整えやすくなります。
また、仕事や契約の内容にもよりますが、自宅やカフェなど好きな場所で仕事ができるのも魅力です。自分の関心や価値観に合った仕事を選べるため、やりがいを感じながら働けるでしょう。さらに、実力次第で収入アップも望めます。
一方で、フリーランスは収入が不安定になりやすいというデメリットがあります。福利厚生もないため、病気やケガをした際のリスクは自分で負う必要があります。
仕事量のコントロールも難しく、繁忙期と閑散期の波が大きいです。また、営業や経理など、メイン業務以外の仕事にも時間を割かれます。
フリーランスになるために必要な知識やスキル
フルーランスになるためには、以下のような知識やスキル
- 専門スキル
- 営業・コミュニケーションスキル
- 自己管理スキル
- 情報収集・分析スキル
専門スキルは、自分が提供するサービスの基盤となる知識や技術です。例えば、ライターであれば文章力、デザイナーであればデザインの知識と技術、エンジニアであればプログラミングスキルなどが求められます。
また、仕事を獲得していくためには、営業・コミュニケーションスキルも必要です。さらに、フリーランスは自分で仕事をコントロールする必要があるため、時間管理や優先順位の設定など自己管理能力も欠かせないスキルの一つといえます。
フリーランスは、基本的に1人でこなしていかなければいけないため、多くのスキルが必要になります。
フリーランスに必要なスキルについて詳しく知りたい人は、「フリーランスに必要な6つのスキルと習得方法を解説！未経験・スキルなしでも始められる？」もチェックしてみてください。
フリーランスになる前にやっておくべき準備
ここでは、フリーランスになる前にやっておくべき準備を紹介します。
貯金をしておく
フリーランスになる前に、まず行っておくべき準備が貯金です。フリーランスは収入が不安定になりやすく、特に独立したての頃は安定した収入が得られない可能性があります。
また、案件によっては報酬の支払いが1ヶ月後になることもあるため、収入が途切れるリスクもあります。そのため、フリーランスになる前には、最低でも3〜6ヶ月分程度の生活費を貯金しておくことが望ましいでしょう。
スキル・経験を身に付けておく
フリーランスとして成功するには、スキルと経験が不可欠です。独立する前に、自分の専門分野で十分な知識と実践的なノウハウを身につけておきましょう。
これからフリーランスを目指す女性の方には、オンラインスクール「SHElikes」がおすすめです。SHElikesでは、現役のプロから実践的なスキルが学べ、わからない部分も質問できるため、着実にレベルアップを図れます。
クレジットカードを作っておく
クレジットカードの作成も、フリーランスになる前にやっておくべき準備です。フリーランスは、会社員と比べると社会的信用度が低いと見なされがちです。そのため、フリーランスになってからクレジットカードを作ろうとしても、審査に通らない可能性があります。
会社員の時点で事業者用のクレジットカードを作っておきましょう。クレジットカードを作成しておくことで、経費の支払いや処理がスムーズに進められます。
ローンを組んでおく
家の購入を検討している人は、フリーランスになる前に住宅ローンも組んでおきましょう。安定した収入があり、信用度の高い会社員時代に住宅ローンを組んでおくことをおすすめします。
フリーランスになったら行う具体的な手続き
フリーランスになったら以下の手続きを行います。
- 開業届の提出
- 国民健康保険への加入
- 国民年金への加入
- 事業用（屋号付き）銀行口座の開設
- 確定申告の準備・実施
それぞれ詳しく見ていきましょう。
開業届の提出
開業届とは、税務署に個人事業の開始を届け出る書類です。フリーランスになったら、1ヶ月以内に、住所地の管轄税務署に提出します。
開業届を提出することで、青色申告ができるようになり、最大65万円の特別控除を受けられます。ただし、開業届を提出しなくても罰則はありません。
国民健康保険への加入
フリーランスになると、健康保険の加入も個人で行う必要があります。会社員の場合は社会保険に加入しますが、フリーランスの場合は国民健康保険に加入することになります。
原則、会社を辞めた日から14日以内に、住所地の市区町村の国民健康保険担当窓口で手続きを行いましょう。なお、会社を辞める前の健康保険を任意継続することもできます。任意継続は、退職前の健康保険を最長で2年間継続できる制度です。
保険料は全額自己負担になりますが、扶養家族分の負担がありません。ただし、手続きの期限が退職日から20日以内と短いので注意が必要です。
国民年金への加入
国民年金の手続きもフリーランスになったら自分で行う手続きの一つです。手続きは、住所地の市区町村の国民年金担当窓口または年金事務所で行います。年金手帳や身分証明書などが必要になります。
保険料の支払いは、日本年金機構から送られてくる納付書で行うか、口座振替やクレジットカード払いを利用することも可能です。
事業用（屋号付き）銀行口座の開設
フリーランスとして活動する際、個人口座とは別に事業用の銀行口座を開設することをおすすめします。事業用口座を開設する際は、屋号（事業名）を決めましょう。
屋号付きの口座を作ることで、個人の収支と事業の収支を分けて管理できるようになり、経理がスムーズに行えます。また、確定申告の際にも必要経費の計算がしやすくなるでしょう。
確定申告の準備・実施
フリーランスになると、税務署に確定申告を行います。確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得と必要経費を計算し、税額を確定させる作業です。
確定申告を行うためにも、日々の収支を記録し、領収書や請求書などの証拠書類をしっかり保管しておきましょう。
確定申告は、原則として毎年2月16日から3月15日までに行います。国税庁のWebサイトから申告書を取得し、必要事項を記入の上、税務署に提出します。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用すれば、自宅からオンラインで申告することも可能です。
フリーランスになったらどうやって仕事を探す？
フリーランスになったらどうやって仕事を探していけばいいのでしょうか？主な仕事の探し方は以下の3つです。
- クラウドソーシング
- エージェントサービス
- セミナー・交流会
クラウドソーシングは、インターネット上で仕事を受発注できるプラットフォームです。ランサーズやクラウドワークス
などが代表的です。
エージェントサービスは、フリーランスと企業の仲介を行うサービスです。エージェントが、フリーランスのスキルや経験を評価し、マッチする企業の案件を紹介してくれます。
セミナーや交流会に参加することで、直接クライアントと出会うこともできます。自分の専門性をアピールし、ネットワークを広げていきましょう。
なお、仕事を探す際は、複数の方法を並行して活用することをおすすめします。また、獲得した仕事は確実にこなし、クライアントとの信頼関係を築くことが、継続的な仕事獲得につながります。
以下の記事では、フリーランスが仕事を探す方法について詳しく紹介しています。ぜひ合わせて読んでみてください。
フリーランスになる人の特徴・共通点は？
フリーランスになる人には共通の特徴があります。フリーランスになる人の特徴・共通点として、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- オン・オフの切り替えが上手い
- 新しいことにチャレンジするのが好き
- 積極的に物事に取り組める
- フットワークが軽い
- 自己管理能力が高い
- 状況に合わせて臨機応変に対応できる
フリーランスは、自分で仕事のスケジュールを管理し、自律的に働く必要があります。オン・オフの切り替えが上手く、自己管理能力が高い人は、フリーランスでパフォーマンスを発揮しやすいでしょう。
また、フリーランスは常に新しい仕事やクライアントと出会う機会があります。新しいことにチャレンジする意欲と、積極的に物事に取り組む姿勢は、フリーランスとして成長していくために欠かせません。
もちろん、すべてのフリーランスがこれらの特徴を兼ね備えているわけではありません。自分の強みを活かし、弱みを補強しながら、フリーランスとしてのキャリアを築いていくことが大切です。
フリーランスを目指す人によくある質問
ここでは、フリーランスを目指す人によくある質問について見ていきましょう。
フリーランスになるために必要なことは何ですか？
フリーランスになるためには、専門スキルや営業力、自己管理能力が重要です。スキルと経験を積み、クラウドソーシングやエージェントを活用して、案件を取っていく必要があります。
他にも、国民健康保険や国民年金、確定申告などいくつかの手続きが必要です。会社員の場合は会社が手続きを代行してくれますが、フリーランスは自分で加入手続きを行わなければいけません。住所地の市区町村役所や年金事務所で手続きを行いましょう。
未経験からでもフリーランスになれる？
フリーランスになるのに、特別な資格や学歴は必要ありません。しかし、自分が提供できるサービスや専門性は明確であることが重要です。
もし、すでに十分なスキルや経験がある場合は、未経験からでもフリーランスとして活動を始められる可能性が高いでしょう。例えば、デザイナーやライター、プログラマーなどの職種では、過去の実績やポートフォリオを示すことで、クライアントからの信頼を得ることができます。
一方、スキルや経験が不十分な場合は、いきなりフリーランスになって成功するのは甘くないかもしれません。
まずは、自分の専門分野で実務経験を積んだり、スキルアップのための勉強をしたりすることが大切です。副業としてフリーランス業務を始め、徐々に本業に移行していくのも一つの方法でしょう。
フリーランスになるには必要な準備や手続きがある！
フリーランスになるには、いくつかの準備や手続きが必要です。まず、自分の強みや提供できるサービスを明確にし、ターゲットとする市場を決めましょう。次に、確定申告や社会保険の手続き、事業用銀行口座の開設などの準備も整えます。
なお、スキルや経験が不足している場合は、まずは副業からスタートし、徐々に本業へ移行するのがおすすめです。
フリーランスとして成功するには、自分に合ったペースで着実にスキルと経験を積み重ねていくことが大切です。準備や手続きを適切に行い、自分らしい働き方を実現しましょう。
