フリーランスに興味はあるものの、「フリーランスは稼げない」と聞いて不安に感じている人もいるでしょう。
フリーランスは、自分の裁量次第で高収入が期待できますが、安定した収入を得るためには多くの努力と戦略が必要です。
この記事では、フリーランスは稼げないといわれる理由や稼げない人の特徴、稼ぐための方法などを解説します。未経験からフリーランスを目指す人はもちろん、現在フリーランスとして活動している方は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスは稼げない?年収や手取りの実態
ここでは、フリーランスの年収や手取りの実態を解説します。
フリーランスの平均年収
フリーランスの平均年収は、業種や経験年数、スキルレベルによって大きく異なります。IT関連のフリーランスは高収入を得られる傾向にあり、ITエンジニアやWebデザイナーの平均年収は400万円から600万円程度が相場です。
一方、ライターやイラストレーターなどは300万円から400万円程度が平均的な年収です。
月収20万円のフリーランスの手取り
フリーランスの収入を考える上で、重要なのは手取り額です。所得税や住民税、国民健康保険料などの税金が差し引かれるため、月収20万円のフリーランスの手取りは15万円程度になります。
「フリーランスは稼げない」といわれる5つの理由
ここでは、「フリーランスは稼げない」と言われる5つの理由を見ていきましょう。
1.毎月の収入にバラつきがある
フリーランスの収入は、その月の仕事量や案件の単価次第です。ある月は高収入でも、翌月は仕事が少なく収入が激減することもあります。この不安定さが「フリーランスは稼げない」という印象につながっています。
2.営業が大変である
フリーランスにとって、新規クライアントの獲得や継続的な仕事の確保は常に大きな課題です。営業活動に不慣れな人や、コミュニケーションが苦手な人にとってはハードルが高く感じられるでしょう。
営業活動に多くの時間と労力を割かなければならず、その分本来の仕事に使える時間が減り、収入が減ってしまいます。
なお、フリーランスの仕事の探し方は様々あります。事前に仕事探しの方法を調べておきましょう。
3.クライアントの都合で仕事が突然なくなることがある
フリーランスの仕事は、クライアントの事情によって突然打ち切られるリスクがあります。企業の方針変更や予算削減、担当者の異動などで、長期的に安定していると思っていた仕事がなくなることも珍しくありません。
4.身体を壊すと収入が途絶えてしまう
フリーランスには有給休暇がありません。有給休暇の対象となるのは、労働基準法で定められた「労働者」だけです。個人で事業を営むフリーランスには、労働基準法が適用されません。
そのため、病気やケガで仕事ができなくなると、即座に収入がゼロになってしまいます。長期療養が必要な場合、その間の生活費の確保が大きな問題となるでしょう。
5.福利厚生がない
会社員であれば受けられる福利厚生が、フリーランスにはありません。
健康保険や年金は会社員と折半ですが、フリーランスは全額自己負担となり、その分収入から差し引かれます。スキルアップのための研修費用も自己負担です。
本来はお金がかかるものが福利厚生で利用できるのは、会社員の大きな特権です。フリーランスはこれらの費用をすべて自分で賄う必要があり、実質的な収入が目減りしてしまいます。
フリーランスで稼ぐことに不安がある人は、以下の記事も事前にチェックしておきましょう。
フリーランスになってから稼げない人の特徴5つ
フリーランスになってから稼げない人によく見られる特徴は以下の5つです。
- 自己投資をしていない
- 楽して稼げると勘違いしている
- 行動量が足りていない
- 単価の安い案件ばかりを受けている
- スケジュール管理が上手くない
それぞれ詳しく解説します。
1.自己投資をしていない
稼げないフリーランスは、自己投資をしていないことが多いです。
「オンラインスクールに入会したり、オンライン講座を受講しても、上手くいかなかったらどうしよう。」と一歩を踏み出せず、お金をかけずになんとかしようとする傾向があります。
2.楽して稼げると勘違いしている
稼げない人は、楽して稼げると思いがちです。しかし実際には、クライアントを獲得したり、納期を守ったりなど多くの責任を一人で背負うことになります。
しかし稼げない人はどうも「フリーランスになったら、会社員の激務から解放される」「自由にラクに働ける」と思っている人は少なくないようです。
3.行動量が足りていない
稼げないフリーランスの多くは、営業活動を含む行動量が足りていないです。
新規クライアントの開拓や既存クライアントとの関係強化に消極的で、仕事が来るのを待っているだけの姿勢が目立ちます。SNSやWebサイトの更新頻度も低く、自身の存在感を示せていません。
量をこなせばいいというわけではありませんが、結果を出すためには一定の行動量が必要です。
4.単価の安い案件ばかりを受けている
稼げないフリーランスは、単価の安い案件ばかりを受ける傾向にあります。短期的な収入を優先するあまり、自身の価値を低く見積もり、安値で仕事を請け負ってしまうのです。
5.スケジュール管理が上手くない
稼げないフリーランスには、スケジュール管理ができていない人が多く見られます。仕事と休息のバランスが取れず、常に締め切りに追われる状況に陥りがちです。
また、余裕のないスケジュールを組んでしまうと、急な仕事や高単価の案件を受けられないこともあるでしょう。さらに、ふとした瞬間に心身ともに疲れ果て、仕事への意欲を完全に失ってしまうことがあります。
フリーランスになってから稼げる人の特徴3つ
フリーランスとして稼げる人に見られる特徴は以下の3つです。
- チャレンジ精神が強く行動力がある
- 明確な目標を持っている
- 仕事が早く、クオリティも高い
なお、自分がフリーランスに向いているかどうか迷っている方は「フリーランスに向いている人の特徴・性格11選 | 向いていない人や女性ならではの強みも解説」の記事も参考にしてみてください。
1.チャレンジ精神が強く行動力がある
稼げるフリーランスは、強いチャレンジ精神と高い行動力を持っています。フリーランスになった当初は、誰もが不安や戸惑いを感じるものです。しかし、わからないからと足踏みばかりしていては、何も始まりません。
稼げるフリーランスは、未知の分野や難しい案件にも躊躇せず挑戦し、失敗を恐れません。積極的な姿勢が新しい機会を生み、それがスキルの向上や人脈の拡大につながり、結果として高収入を得ているのです。
2.明確な目標を持っている
高収入を得ているフリーランスは、明確な目標を持っています。
単に「稼ぎたい」という漠然とした願望ではなく、具体的な数字や達成したい事業の姿を明確にイメージしています。この明確な目標があるからこそ、「達成するためにどう行動するべきか」と日々の行動に一貫性が生まれ、効率的に仕事を進められるのです。
また、目標に向かって着実に前進していることを実感でき、モチベーションの維持にもつながります。
3.仕事が早く、クオリティも高い
稼げるフリーランスは仕事が早く、クオリティも高いです。例えば、納期までに連絡がないとクライアント側も「どれくらい進んでいるのか、納期に間に合うのか」と不安になるもの。
できるフリーランスは、クライアントの立場に立って考えられるため、レスポンスが早いのです。
また、定期的にスキルアップを行っています。自身の専門分野に関する最新の知識やテクニックを常に吸収しているため、スキルが陳腐化することがありません。
「稼げない」から「稼げる」フリーランスになるには?
稼げるフリーランスは目標を持っており、行動力があります。しかしまだ「稼げる」フリーランスになるにはどうしたらいいか悩む方も多いでしょう。
ここでは、稼げる人の特徴を踏まえた上で、さらに意識したいポイントを紹介していきます。
稼げるフリーランスの仕事を探す
稼げるフリーランスになるには、まず高収入が期待できる仕事を見つけることが重要です。以下は、高収入が見込める仕事の例です。
- Webデザイナー
- ITエンジニア
- Webライター
- Webマーケター
- 動画編集者
どの仕事が自分に合っているかわからない人は、副業フリーランスから始めるのも一つの方法です。副業フリーランスから始めることで、自分の適性や市場ニーズを見極めてから、本格的にフリーランスを始められるようになります。
営業活動を増やす
フリーランスは自分で案件を獲得していないと稼げません。営業活動を増やして新規クライアントを獲得しましょう。
SNSやブログを活用して自己PRを行ったり、業界イベントに参加してネットワークを広げたりすることで、仕事の機会を増やすことができます。
エージェントを活用する
フリーランスエージェントを利用することで、自分一人では見つけられないような高単価の案件や大規模プロジェクトに巡り会える可能性が高まります。エージェントは市場動向に詳しく、あなたのスキルセットに合った案件を紹介してくれるでしょう。
また、契約交渉や料金設定のサポートも受けられるため、経験の浅いフリーランスにとっては心強い味方となります。
単価交渉を行う
自分のスキルや経験、市場価値を正確に把握し、それに見合った報酬を求める勇気を持つことが大切です。
新規案件の際はもちろん、既存クライアントとの継続案件でも、単価の見直しを検討しましょう。
スキルアップを絶えず心がける
フリーランスにとっては、自身が持つスキルが武器となります。スキルアップすることで高単価案件の受注や単価交渉につながるため、スキルアップは怠らないことが大切です。市場のトレンドをリサーチしながら、定期的に新しい知識やスキルを習得しましょう。
オンライン講座や専門書、セミナーなどスキルを学ぶ方法はたくさんあります。また、実際の仕事を通じて得られる経験も貴重なスキルアップの機会です。
なお、女性向けオンラインスクール「SHElikes」なら、Webデザインやマーケティング、ライティングなど45以上の職種スキルが定額で学び放題。実践的なカリキュラムと充実のサポート体制で、効率的にスキルアップできます。未経験からでも、あなたらしい働き方を実現するためのスキルが身につきます。
フリーランスで稼ぐ際に注意すること
ここでは、フリーランスとして稼ぐ際に注意することを紹介します。
体調管理を徹底する
フリーランスとして続けていくためには、健康であることが大切です。
しかし、仕事の締め切りに追われるあまり、体調管理がおろそかになることもあるでしょう。過労がたたって体を壊してしまえば、フリーランスを続けること自体が困難になってしまいます。
万全の状態で臨めるよう休息はしっかり取りましょう。メリハリのある生活を送るためのスケジュールを調整することも重要です。
詐欺に注意する
フリーランスとして仕事を請け負っていく際は、詐欺に注意しましょう。報酬が未払いのままクライアントとの連絡が取れなくなる事例が数多く報告されています。
フリーランスになりたての頃は、依頼がもらえるだけで嬉しくなります。支払い方法や契約内容を確認すると案件を失うかもしれないと恐れて、言われるままに仕事を進めてしまうこともあるでしょう。
しかし収入が得られないのであれば、成果物にかけた手間や時間が無駄になってしまいます。契約書の作成や支払い方法の確認を怠らず、不審な点があれば断る勇気も必要です。
フリーランスで稼いでいくためには地道な努力と工夫が必要!
フリーランスで稼いでいくためには地道な努力と工夫が必要です。収入が不安定で、常に新しい仕事を探す必要があるという厳しい面もありますが、自分の力で高収入を得られる可能性も秘めています。
稼げるかどうかは自分次第です。スキルアップや営業力の向上に励み、クライアントとの信頼関係を築くことで、安定した収入と充実したキャリアを実現できるでしょう。