「フリーランスになって失敗したかも」
「フリーランスにならなきゃよかった…」
フリーランスという働き方に憧れて独立したものの、思わぬ壁にぶつかって後悔したり、挫折したりする人は少なくありません。
ユニークキャリアが実施した「フリーランスの働き方に関する調査」によると、フリーランス経験者の約48%が「挫折経験がある」と回答しています。
とはいえ、「フリーランスになって理想の働き方を実現したい」と思う方も多いはずです。そこでこの記事では、フリーランスになって後悔したことを9つ紹介するとともに、挫折を防ぐための方法などを解説します。
独立を考えている人はもちろん、すでにフリーランスとして活動している人はぜひ参考にしてみてください。
フリーランスになって後悔したこと9選
フリーランスになることを夢見て会社を辞めたものの、「思っていたのと違った」と挫折する人は少なくありません。「フリーランスはやめとけ」という声を聞くこともあるでしょう。
ここでは、フリーランスになって後悔した9つのケースを紹介します。
1.収入が下がった
フリーランスになって最初に直面する挫折は、収入の低下かもしれません。
会社員時代は固定給でしたが、フリーランスの収入は受ける案件の単価や数によって大きく変わります。そのため、受ける案件の単価によっては会社員時代より給料が低くなることもあるでしょう。
ある月は仕事が多くても、翌月はほとんど仕事がないなんてこともあるかもしれません。これが「フリーランスは稼げない」といわれる大きな理由の一つです。
2.基本的に福利厚生がない
フリーランスは組織に属していないため、基本的に福利厚生がありません。そのため、様々なサービスや保険に自分で加入する必要があります。
フリーランスは一般的に国民健康保険に加入しますが、保険料は全額自己負担となります(※会社員の場合は会社と折半)。また、国民健康保険には傷病手当金がないため、病気やけがで働けなくなった際の所得保障がありません。
また年金に関しても、フリーランスは会社員よりも将来受け取れる年金が少ないです。そのため、フリーランスは自身で老後に備えた資産形成を行う必要があります。
3.思っていた以上に仕事が獲得できない
フリーランスとして成功するには、仕事を獲得し続けることが重要です。しかし、実際はそう簡単ではありません。
営業力不足や人脈の少なさから、思うように案件を獲得できず挫折する人も多いのです。独立したての頃は、失敗続きで自信を失ってしまうこともあるでしょう。仕事獲得の難しさは、フリーランスの大きな課題の一つと言えます。
4.休日返上で働くことがある
フリーランスは、休日返上で働くこともあります。週末前の金曜日にギリギリでクライアントから依頼されたり、急な修正が入ったりして土日も作業が発生するのはざらです。
特にフリーランスなりたての頃は「他の仕事がなくなるかもしれない」「今回断ったら、次の仕事がもらえなくなるかもしれない」という不安から、無理をして仕事を引き受けてしまいがちです。しかし無理をした結果、心身ともに疲弊してしまい、フリーランスが続けられなくなります。
なお、会社員時代は休日出勤すれば手当がつきましたが、フリーランスにそんな制度はありません。ただし、働いた分だけ稼ぐことが可能です。
5.職場での人間関係がなく孤独を感じる
フリーランスとして働き始めると、会社員時代のような職場の人間関係がなくなります。これは一見自由に思えますが、孤独を感じる人も多いです。
仕事の悩みを相談する相手がいない、日々の些細な会話が恋しくなるなど、人とのつながりが減ったことに後悔する人もいます。
6.周りとの感覚にズレを感じる
フリーランスになると、会社員の友人や家族との感覚にズレを感じることもあるでしょう。休日の概念や仕事に対する価値観が異なり、共通の話題が減ってしまうためです。この違いに戸惑い、孤立感を覚える人も少なくありません。
「自由な働き方」を選んだはずが、周囲との距離が広がってしまったことに後悔することがあります。
7.スキルが向上せず将来が不安になる
フリーランスとして働き始めると、スキルアップの時間を確保するのが難しくなることがあります。会社員時代は研修などでスキルアップの機会がありましたが、フリーランスは全て自分で管理し、スキルアップの機会を作り出さなければなりません。
しかし、目の前の仕事をこなすのに精一杯で、新しいスキルを身につける余裕がないという人もいるでしょう。スキルが向上しない現状が続くと「このままでは将来が不安だ」とキャリアの行き詰まりを感じ、挫折してしまうのです。
8.事務作業に手間がかかる
フリーランスになると、これまで会社が担当していた様々な事務作業を自分でこなさなければなりません。確定申告や請求書の発行、契約書の作成など、想像以上に多くの業務が待っています。
こうした作業に時間を取られ、本来の仕事に集中できないことにストレスを感じる人は多いです。
9.ローンなどの審査で社会的信用の低さを感じる
フリーランスになると、住宅ローンやクレジットカードの審査で苦労することがあります。会社員と比べて収入が不安定なため、審査が通りにくいのです。
フリーランスで挫折しないための方法
ここでは、フリーランスで挫折しないための方法を紹介します。これから独立を考えている人は、自分の状況と照らし合わせながら、慎重に準備を進めていきましょう。
フリーランスの自由さを履き違えない
フリーランスの魅力として「自由な働き方」がよく挙げられますが、これを履き違えると大きな失敗につながります。
確かに時間や場所の制約は少なくなりますが、その分自己管理が求められます。フリーランスの自由はあくまで「裁量の自由」であって、何もしなくていい自由とは違います。
独立して自由に働けるかどうかは、結局のところ自分次第なのです。フリーランスの自由さを甘く見て挫折する人も少なくありません。自由の裏にある責任を理解した上で、自律的に働く覚悟を持ちましょう。
焦って独立しない
フリーランスになることだけが目的になって先走っていませんか?独立はあくまでスタートにすぎません。焦って急いだところで、すぐに軌道に乗るほどフリーランスは甘くないです。むしろ、準備不足のまま独立してしまうと、すぐに行き詰まってしまいます。
やるべきことはたくさんあります。例えば、以下のようなことをまずは考えましょう。
- どの業種でフリーランスを目指すのか
- フリーランスとしてやっていくためのスキルや貯蓄はあるのか
- 仕事はどうやって獲得していくか
一定のスキルが備わっているかを整理する
フリーランスとして成功するには、クライアントに提供できる価値が必要です。自分のスキルや経験を客観的に整理し、市場で通用するレベルかを見極めましょう。
自分の強みと弱みを把握し、必要に応じてスキルアップを図ることが大切です。専門性を高めたり、複数のスキルを組み合わせたりして、自分の市場価値を高めていきましょう。
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副業フリーランスから始めて慣れておく
いきなり会社を辞めてフリーランスになるのはさすがにリスクが高いです。そこでおすすめなのが、副業フリーランスから始めること。会社員として働きながら、空いた時間にフリーランスの仕事を少しずつこなしていくのです。
副業フリーランスから始めることで、フリーランスの働き方に慣れつつ、自分のスキルが市場で通用するか確かめられます。
安定した収入源や貯蓄を確保してから独立する
フリーランスの収入は不安定になりがちです。特に独立したての頃は、思うように仕事が獲得できず、経済的に苦しい状況に陥ることもあるでしょう。
そのため、安定した収入源や十分な貯蓄を確保してから独立することが大切です。貯蓄に関しては、最低でも6ヵ月以上の生活費を貯めておくことをおすすめします。
フリーランスになって後悔したときの対策4つ
フリーランスとして独立したものの、思うようにいかず、後悔することもあるでしょう。しかし、そこで諦めてしまっては、せっかくの挑戦が無駄になってしまいます。
ここでは、フリーランスになって後悔したときの対策を4つ紹介します。
1.目の前のことに全力で取り組んでみる
まずは、目の前の仕事に全力で取り組みましょう。当然かもしれませんが、仕事が上手くいっていないときほど、こういった当たり前のことができていないことが多いのです。
- 納期・レギュレーションを守る
- 質の高い仕事を意識する
- クライアントとのコミュニケーションを大切にする
など、基本的なことをしっかりできているか、今一度見直してみてください。
2.時間が解決することもある
フリーランスとして軌道に乗るまでの時間は人それぞれです。独立後1ヶ月のうちにたくさんの依頼が来る人もいれば、半年、1年かかって仕事が安定する人もいます。
焦らず、自分のペースで続けていきましょう。フリーランスとしての実績が積み重なれば、徐々に企業側から依頼が来るようになります。
すぐに仕事が受けられるわけでないことを念頭に置き、一つひとつの仕事を丁寧にこなしていくことが重要です。時間が解決してくれることもあるので、粘り強く取り組みましょう。
3.フリーランスエージェントに相談する
フリーランスとして行き詰まったとき、エージェントに相談するのも1つの案です。エージェントは豊富な経験と幅広い人脈を持っており、あなたの状況に合わせたアドバイスをくれるでしょう。
仕事の紹介はもちろん、スキルアップの方法や営業戦略など、フリーランスとしての悩みを相談できます。
4.会社員に戻る選択肢も考える
どうしてもフリーランスとしてやっていく自信がなくなったら、会社員に戻ることも選択肢の一つです。
ただし、会社員に戻ったからといって、フリーランスを諦める必要はありません。今はフリーランスとしてやっていくスキルが足りていなかっただけかもしれません。会社員として経験を積み重ね、再度フリーランスに挑戦する選択肢も十分にあります。
フリーランスの道を選ばなかった後悔も大きい?
ここまでフリーランスになった後悔を挙げましたが、フリーランスにならない後悔というのもあります。
年を取るにつれて、挑戦できることも狭まっていきます。今やりたいことがあるのに、それを諦めてしまえば、将来「あのとき挑戦しておけばよかった」と後悔することもあるでしょう。
フリーランスの大きな魅力は、好きな仕事に挑戦できることです。自分の興味や情熱を仕事にできる機会は、会社員としてのキャリアではなかなか得られません。
ただし、中途半端な気持ちでフリーランスに挑戦するのはおすすめできません。本当にフリーランスになりたい、自分の力を試してみたいのであれば、全力で取り組んでみましょう。十分な準備をして覚悟を決めて挑戦すれば、たとえ失敗したとしても、その経験は必ず自分の糧になるはずです。
なお『フリ女子』では、フリーランスとして独立した女性や、副業フリーランスとして活動している女性を対象に実施したキャリアインタビューを掲載しています。
フリーランスになったきっかけやフリーランスの魅力・大変さ、仕事で心がけていることなどを知ることができます。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
フリーランスになって後悔しないためにも、しっかり準備しよう!
フリーランスになって後悔する人に共通しているのは、準備不足です。一つずつ着実に準備を進めれば、きっと理想の働き方に近づけるはずです。
今回紹介したポイントも参考にしながら、後悔のないフリーランス人生を目指してくださいね。