フリーランスに憧れを抱く人は多いものの、「フリーランスはやめとけ」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。確かに、フリーランスにはデメリットや大変な面があるのも事実です。
この記事では、「フリーランスはやめとけ」と言われる理由を解説するとともに、フリーランスになってから上手くいかない人や成功する人の特徴、失敗しないための準備などを紹介します。
フリーランスになることを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
「フリーランスはやめとけ」と言われる5つの理由
「フリーランスはやめとけ」と言われる理由は以下の5つです。
- 収入が不安定であるため
- 社会保障が不十分であるため
- 営業力・コミュニケーション能力が必要であるため
- 孤独によるストレスを感じやすいため
- 毎年の確定申告が面倒であるため
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
1.収入が不安定であるため
「フリーランスはやめとけ」と言われる理由として、収入が不安定であることが挙げられます。フリーランスは案件に応じて収入を得るため、安定した収入が保証されているわけではありません。
特に独立して間もない時期や景気の影響を受けやすい業界では、収入の変動が大きくなる傾向にあります。会社員のように毎月決まった額の給与を得られないことから、生活設計が立てづらいのです。
以下の記事では、フリーランスが仕事を探す方法について詳しく紹介しています。ぜひ合わせて読んでみてください。
2.社会保障が不十分であるため
社会保障が不十分である点も、「フリーランスはやめとけ」と言われる理由の一つです。フリーランスが加入する国民健康保険は、会社員と違って傷病手当金や労災保険、有給休暇などの制度がありません。
そのため、フリーランスは病気やケガで働けなくなった場合の所得補償がなく、その期間の収入が途絶えてしまいます。
3.営業力・コミュニケーション能力が必要であるため
フリーランスとして成功するには、高い営業力とコミュニケーション能力が不可欠です。自分の強みを理解し、それを相手にわかりやすく伝える必要があるためです。独立して間もない頃は人脈や実績が少ないため、積極的に営業活動を行わなくてはなりません。
また、クライアントの要望をしっかりと聞き出し、信頼関係を築いていくためのコミュニケーション能力も求められます。これらのスキルに自信がない人にとっては、フリーランスという働き方は甘くないかもしれません。
4.孤独によるストレスを感じやすいため
孤独によるストレスを感じやすい点も、「フリーランスはやめとけ」と言われる理由の一つです。フリーランスは、基本的に一人で仕事を進めていくため、孤独を感じやすいと言われています。
オフィスで同僚と雑談を交わしたり、上司に相談したりといったコミュニケーションの機会が少ないためです。
5.毎年の確定申告が面倒であるため
毎年の確定申告が面倒であることも、「フリーランスはやめとけ」と言われる理由の一つです。
確定申告では、1年間の収入や経費を計算し、税務署に申告しなければなりません。この作業は煩雑で時間がかかるため、確定申告が面倒だと感じるフリーランスは多いでしょう。
しかし、確定申告は義務であり、適切に行わないと罰則の対象となる可能性があります。確定申告を効率的に進めるためには、日頃から収入と経費の記録を丁寧に行うことが重要です。クラウド会計ソフトなどを活用するのも一つの方法でしょう。
【失敗例】フリーランスの末路3選
ここでは、フリーランスになって後悔した人の失敗例を紹介します。
1.売上が不安定で会社員に戻ることにした
フリーランスとして独立したものの、継続的に案件を受注できず、収入が不安定になってしまうケースです。新規案件を上手く獲得できないと、仕事が途切れてしまいます。
フリーランスは、専門スキル以上に営業力が求められます。そのため営業力がない人は新規獲得に苦戦し、会社員に戻る人も少なくありません。
2.仕事が多すぎて体調を崩してしまった
フリーランスは、収入の不安定ゆえに案件を取りすぎてしまうことがあります。しかしフリーランスは、営業活動や作業スケジュール調整、確定申告等の事務手続きなど、すべての業務を自分で管理しなければなりません。
自分の体力や時間の限界を考えずに仕事を引き受けた結果、納期に追われる日々が続き、十分な睡眠も取れない状況に陥ることも。無理を重ね、体調を崩してしまう原因にもなります。
3.スキルが向上せず自分のキャリアに自信を失くした
フリーランスには、会社が提供する研修制度や、役職を得ることによるステップアップの機会はありません。
そのため、自分自身でスキルアップを図る必要があります。しかし、自己研鑽を怠ってしまうと、いつの間にか自分のキャリアに自信を失くしてしまうことがあります。かつての会社員時代の同僚が着実にキャリアを積み重ねている姿を見ると、焦りを感じてしまうかもしれません。
やめとけと言われがちなフリーランスの魅力・やりがい
「フリーランスはやめとけ」と言われる一方で、以下のようなフリーランスならではの魅力・やりがいもあります。
- 好きな仕事を選べる
- 時間や場所に縛られず仕事ができる
- スキルや経験次第で、高収入が期待できる
- 人間関係の悩み・ストレスが減る
- プライベートの時間を確保しやすい
フリーランスの魅力は、自分の好きな仕事を選べる自由度の高さです。会社員では、上司の指示や会社の方針に従いますが、フリーランスは自分の判断で案件を選べます。また、時間や場所に縛られない柔軟な働き方も可能です。自分のペースで仕事を進められます。
フリーランスのメリットについて詳しく知りたい人は、以下の記事でも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
フリーランスになって上手くいかない人の特徴
「フリーランスはやめとけ」と言われるように、フリーランスになって上手くいかない人が一定数いるのも事実です。フリーランスになって上手くいかない人の特徴を見ていきましょう。
専門スキルや経験が乏しい
フリーランスとして仕事を得るには、クライアントが求める専門スキルや経験が必要です。しかし、十分な実務経験やスキルがないままフリーランスになると、案件の獲得に苦戦することになります。スキルアップへの努力を怠ると、さらに状況は悪化するでしょう。
自己管理能力が低い
自己管理能力が低い人も、フリーランスになって上手くいかない人の特徴です。フリーランスは、仕事量や納期、作業時間を自分でコントロールする必要があります。
自己管理能力が低い人は、ついつい作業が後回しになったり、納期を守れなかったりとトラブルを招きやすいです。
また、時間管理ができず、私生活とのバランスを崩してしまう恐れもあります。
営業力やコミュニケーションスキルが弱い
フリーランスは、自分から積極的に案件を探し、クライアントとの交渉を進めていく必要があります。コミュニケーション能力も重要であり、クライアントの要望を的確に理解し、信頼関係を築いていくことが求められます。
営業力やコミュニケーションスキルが低いと、仕事の獲得や継続が難しくなります。
チャレンジ精神がなく安定志向
チャレンジ精神がなく安定を求める人には、フリーランスの不安定さは耐え難いものかもしれません。
フリーランスは常に新しい案件にチャレンジし、自分の可能性を広げていく必要があります。安定を優先しすぎるあまり、リスクを取ることを避ける人は、フリーランスとして成長していくことは難しいでしょう。
自分を過大評価しすぎている
自分の能力を過大評価しすぎると、無理な案件を引き受けてしまったり、高額な報酬を要求してクライアントを失う可能性があります。
とはいえ、自分の能力を過小評価しすぎるのも良くないです。自信がないために、低単価の案件ばかりを受けていては収入は伸びません。自分の能力を冷静に判断し、自分にあった案件を選びましょう。
フリーランスで成功する人の特徴
ここでは、フリーランスで成功する人の特徴を紹介します。
- 自己管理能力が高い
- 積極的に営業・提案ができる
- 向上心を持って取り組める
- ポジティブで切り替えが早い
- 将来的に起業を考えている
各特徴を詳しく見ていきましょう。
自己管理能力が高い
フリーランスで成功する人の特徴として、自己管理能力の高さが挙げられます。フリーランスは自分で仕事のスケジュールを管理しなければいけません。自分で仕事量をコントロールし、メリハリをつけて働ける人は、フリーランスに向いていると言えるでしょう。
積極的に営業・提案ができる
フリーランスは自分で案件を獲得する必要があります。そのため、積極的に営業活動を行い、自分の強みをアピールできる人は成功しやすい傾向にあります。
向上心を持って取り組める
フリーランスは自分の技術力が直接収入に反映されます。そのため、常に新しい知識やスキルを吸収し、クライアントに価値を提供し続ける姿勢が重要です。向上心を持ち、自己投資を惜しまない姿勢が、長期的な成功につながるでしょう。
ポジティブで切り替えが早い
ポジティブで切り替えが早い人もフリーランスで成功しやすい人の特徴です。フリーランスは、案件が獲得できない時期やクライアントとのトラブルなど、様々な困難に直面することもあるでしょう。
ポジティブで切り替えが早ければ、困難な状況でも前向きな姿勢を保ち、すぐに次の行動に移せます。
将来的に起業を考えている
フリーランスとして活動することは、将来的な起業にも役立ちます。自分でビジネスを立ち上げる際に必要な営業力や管理能力、人脈などを、フリーランスで身につけておくことができます。
「起業を検討しているが、いきなり会社を立ち上げるのは不安」という人にとって、フリーランスはその準備期間として最適です。
「起業を検討しているが、いきなり会社を立ち上げるのは不安」という人にとって、フリーランスはその準備期間として最適です。
フリーランスで培ったスキルやネットワークを活かし、自信を持って起業に踏み出せるでしょう。
フリーランスになって失敗しないための心構え・準備
フリーランスで失敗しないためには、心構えと準備が大切です。ここでは、フリーランスになって失敗しないための心構えと準備について解説します。
フリーランスになる目的・理由を明確にする
フリーランスになる前に、自分がなぜフリーランスを目指すのかを明確にしましょう。例えば以下のような目的・理由があります。
- 時間や場所に縛られない働き方がしたい
- 自分の専門性を活かしたい
- 収入アップを目指したい
フリーランスになる目的や理由を明確にすれば、困難に直面した時も軸がぶれずに乗り越えていけるでしょう。
自分の強みや専門性を整理する
フリーランスとして活躍するには、自分の強みや専門性を活かすことが重要です。得意分野や経験、スキルを整理し、それらを効果的にアピールできるようにしておきましょう。
自分の強みを理解することで、自信を持って営業活動に取り組めます。
副業フリーランスとして始めてみる
いきなり会社を辞めてフリーランスになるのは不安という人も多いでしょう。そんな場合は、会社員として働きながら副業でフリーランスとしての活動を始めてみるのがおすすめです。
副業を通じて、フリーランスの仕事の進め方やクライアントとの関係性を学べます。徐々に副業の比重を増やし、独立への準備を整えていきましょう。
十分な貯蓄を用意しておく
フリーランスは収入が不安定になりやすいため、独立後しばらくは安定した収入が得られない可能性があります。こうした状況に備え、生活費や事業費をまかなえるだけの貯蓄を用意しておくことが大切です。
スキル向上に努める
フリーランスは自分の技術やスキルが直接収入に結びつくため、常にスキルアップを心がける必要があります。オンラインスクールやセミナーを活用し、新しいスキルを習得していきましょう。
フリーランスを目指す女性の方には、オンラインスクール「SHElikes」がおすすめです。Webデザインやマーケティングなど、PC一つで働けるスキルを幅広く学べます。
人脈を広げておく
同業者や異業種の人々と積極的に交流し、人脈を広げておきましょう。人脈があれば、仕事の紹介を受けたり、困った時に相談できたりと、フリーランスとしての基盤を支えてくれます。
SNSやイベントを活用して、人脈づくりに努めましょう。
会計や税金の知識を深める
フリーランスは、経理や税務も自分で管理する必要があります。確定申告の方法や経費として認められるものなど、基本的な会計や税金の知識を身につけておくことが大切です。専門家に相談するのも良いですが、ある程度の知識があれば余計な出費を防げます。
フリーランスになって失敗するかどうかは自分次第!適性を見極めよう
フリーランスには、収入の不安定さや社会保障の不備など、様々なデメリットから、「やめとけ」と言われることがあります。しかし、こうしたリスクを理解し、しっかりと準備をすれば、フリーランスで充実したキャリアを築くことは可能です。
自分の性格や強み、ライフスタイルを踏まえて、フリーランスという働き方が自分に合っているか冷静に判断することが大切です。
また、いきなり完全にフリーランスになるのではなく、副業から始めて徐々に移行していくのも一つの方法でしょう。