フリーランスとして活躍するには、専門スキルだけでなく、営業力やコミュニケーション力など様々な能力が求められます。しかし、必要なスキルが多岐にわたるため、何からスキルを身につければよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーランスに必要なスキルと習得方法などを紹介します。これからフリーランスを目指す方は、参考にしてみてください。
フリーランスとして働く上で身につけておきたい6つのスキル
ここでは、フリーランスとして働く上で身につけておきたいスキルを6つ紹介しています。
- 営業コミュニケーションスキル
- 自己管理スキル
- 情報収集・分析スキル
- 財務管理スキル
- 向上心・行動力
- ビジネスマナー
それでは、各スキルを見ていきましょう。
1.営業・コミュニケーションスキル
フリーランスにとって、営業・コミュニケーションスキルは欠かせません。自分の強みや提供できるサービスを明確に伝え、クライアントのニーズを的確に捉える能力が求められます。
商談の場では、自身の価値を適切にアピールし、報酬や契約条件について粘り強く交渉する姿勢も重要でしょう。また、プロジェクトを進める上では、クライアントや関係者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。
2.自己管理スキル
フリーランスは自分自身で仕事のスケジュールを管理する能力も重要です。業務量や作業時間をコントロールし、質の高い成果を継続的に提供する必要があります。
またフリーランスは仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがちです。仕事と私生活のバランスを保つにも、自己管理スキルはなくてはならないスキルと言えます。
3.情報収集・分析スキル
情報収集・分析スキルもフリーランスに必要なスキルです。自分の専門分野に関する最新トレンドや市場動向に常にアンテナを張り、自身のスキルアップに役立てることが重要です。
書籍やウェブサイト、セミナーなどを活用し、幅広い知識を吸収する姿勢が求められます。集めた情報を整理・分析し、自分の仕事やスキルアップにどう活かせるかを考える力も必要でしょう。
4.財務管理スキル
事業を進めていくためには、財務管理スキルも必要です。会社員と違って経理業務を行う人がいないため、事務処理や収支管理を自分で行わければいけません。税務申告や社会保険の手続きなどについても知っておく必要があります。
経理業務に時間を割けない人は、freee会計や弥生会計オンラインなどのクラウド会計ソフトを使って効率化するのも1つの方法です。クレジットカードと連携できるものもあり、入力や仕訳の手間を減らせます。
5.向上心・行動力
フリーランスとして成功するには、向上心と行動力が不可欠です。変化の激しい業界で生き残るには、常に新しい知識を吸収し、自分自身を成長させる姿勢が求められます。
自分自身の成長が、事業の成長につながることを忘れずに、日々努力を重ねることが成功への近道です。
6.ビジネスマナー
クライアントワークを行うフリーランスにとってビジネスマナーは必須です。挨拶や敬語の使い方、適切な身だしなみは基本中の基本です。メールや電話での応対も相手に不快感を与えないよう、丁寧で分かりやすいコミュニケーションを心がけましょう。
締め切りや約束の厳守は、フリーランスにとって特に重要です。仕事の進捗状況を適宜報告し、問題が発生した際には速やかに連絡します。
【職種別】フリーランスに必要なスキル
フリーランスでは、職種によって必要とされるスキルが異なります。ここでは、職種別でフリーランスに必要なスキルを紹介します。
Webライター
Webライターは、文章をシンプルかつ分かりやすく伝える文章力が必要です。他にもSEOを意識したキーワードの配置や読みやすい文字数・段落分けなど、Web上での読まれ方を考慮した構成力も重要なスキルといえます。
また、Webライターは様々なジャンルの記事を執筆する機会が多くあります。そのため、信頼できる情報源から情報を集め、それらを元に独自の視点も盛り込みながら情報を発信する能力も必要です。
Webデザイナー
Webデザイナーは、デザインソフトの操作スキルはもちろん、ユーザーを意識した使いやすいUI/UXを設計する力が求められます。サイトの目的やターゲット層に応じて適切な配色やレイアウトを選ぶセンスが肝心です。
また、HTMLやCSSなどコーディングの基礎知識も必要です。すべてのデザインをコーディングで表現できるわけではないため、コーディングを意識したデザインを考える必要があります。
ITエンジニア
ITエンジニアは、プログラミング言語に関する豊富な知識が求められます。必要なプログラミング言語は業務内容によって異なります。例えば、Webアプリケーション開発であればJavaScriptやPHP、モバイルアプリ開発ではSwiftやJavaが使われることが多いです。
IT業界は技術の進歩が著しいため、常に新しい技術や手法を学び続ける姿勢が欠かせません。自主的な学習や情報収集を怠らず、スキルを磨いていく必要があるでしょう。
コンサルタント
コンサルタントは、特定の業界や領域における専門知識と問題解決能力が必要です。クライアントが抱える課題を分析し、納得がいく解決案を提案できるスキルが求められます。
また、論理的思考力とコミュニケーション能力も重要です。複雑な問題を体系的に整理し、わかりやすく説明する能力が欠かせません。
Webマーケター
Webマーケターは、デジタルマーケティングの幅広い知識とスキルが必要です。SEOやSNS運用、広告運用など、様々な手法を駆使してWebサイトへの集客を最大化する能力が求められます。
また、データ分析力も重要です。Googleアナリティクスなどのツールを活用し、ユーザーの行動や心理を読み解く洞察力が必要でしょう。
未経験・スキルなしでフリーランスとして働くことはできる?
結論、未経験・スキルなしでフリーランスとして働くことは可能です。ただし、未経験でスキルがないと、専門的な案件を獲得するのが難しかったり、単価が低かったりします。クライアントは経験やスキルを重視する傾向にあるため、実績のないフリーランスは選ばれにくいのが実情です。
とはいえ、全く不可能というわけではありません。いち早くフリーランスで挑戦したいという方は、まずは自分の強みを見つめ直し、少しずつでもスキルを身につけていくことが大切です。それと同時にスキルなしでも受注できる案件を見つけて、経験を積み重ねていきましょう。
フリーランスが自分に必要なスキルを把握する3つの方法
フリーランスが自分に必要なスキルを把握する方法は以下の3つです。
- キャリアの目標を明確にする
- 市場のニーズを調査する
- 現状の課題を洗い出す
それぞれ詳しく解説します。
1.キャリアの目標を明確にする
まずキャリアの目標を明確にすることが重要です。自分がどのような分野で活躍したいのか、将来的に何を成し遂げたいのかを具体的にイメージすることで、身につけるべきスキルが見えてきます。
目標を定めることで方向性が定まり、効率的にスキルを習得できるでしょう。また、目標達成に向けて努力することで、モチベーションを維持しながら成長していけます。
2.市場のニーズを調査する
市場を調査し、自分の専門分野でどのようなスキルが求められているのか分析することも重要です。求人情報や業界トレンドを分析し、クライアントが求めるスキルセットを理解しましょう。
3.現状の課題を洗い出す
上記の市場ニーズを把握した上で、自分自身の現状を客観的に分析し、課題を洗い出してみるのも1つの方法です。現在の仕事ぶりを振り返り、どのような場面で困難を感じているのか、どんなスキルが不足しているのかを具体的に把握しましょう。
上司や同僚からのフィードバックや同業者との比較などから、自分の強みと弱みを探してみることも有効です。
フリーランスとしてのスキルを高める5つの方法
ここでは、フリーランスのスキルを高める方法を5つ紹介します。
- 書籍やオンライン講座を使って独学で学ぶ
- 資格を取得する
- とにかく案件を受けてみる
- コミュニティに参加する
- 振り返りと改善を忘れない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.書籍やオンライン講座を使って独学で学ぶ
まずは、書籍やオンライン講座を使って独学で学んでみましょう。自分のペースで進められるため、仕事との両立もしやすいです。
例えば、フリーランスを目指す女性向けオンラインスクールの「SHElikes」では、現役のプロから実践的なスキルが学べるほか、課題添削やコーチングなどで着実に力を付けていけます。
2.資格を取得する
資格を取得するのも効果的な方法です。専門分野に関連する資格を取ることで、自分のスキルレベルを客観的に証明でき、クライアントからの信頼も得やすくなるでしょう。
また、資格取得の過程で体系的な知識を身につけられるため、実務に役立つ実践的なノウハウも習得できます。
3.とにかく案件を受けてみる
フリーランスのスキルを磨く上で、実際の案件に携わることほど効果的な方法はありません。慣れないうちは細かいミスも多いかもしれませんが、失敗から学ぶことも多いはずです。案件をこなす中で、必要なスキルが自ずと身に付いていきます。
ただし、いきなり大きな案件を受けるのはリスクが高いです。まずは、自分に合ったレベルの案件から始め、徐々にステップアップしていきましょう。
4.コミュニティに参加する
コミュニティに参加してみるのも良いでしょう。自分が属する専門分野のコミュニティに参加することで、最新の業界情報やトレンドをキャッチできるほか、同じ志を持つ仲間とのネットワークを築けます。
また、自分の悩みを共有したり、他のメンバーの経験談を聞けたりするため、孤独になりがちなフリーランスにとって心強い支えとなるでしょう。
5.振り返りと改善を忘れない
フリーランスとして長く活躍するには、常に自分自身を振り返り、改善を続けることが重要です。案件が終わるたびに、上手くいった点や反省点を整理し、次の案件でどのように活かせるかを考えましょう。
また、クライアントからのフィードバックは貴重な情報源です。良い評価ばかりでなく、厳しい意見にも耳を傾け、自分の課題を見つめ直すことが大切です。振り返りと改善を習慣化し、フリーランスとしての力を着実に高めていきましょう。
フリーランスに必要なスキルに関してよくある質問
ここでは、フリーランスに必要なスキルについて回答していきます。
スキル習得後はどうやって仕事を獲得すればいいですか?
フリーランスとして必要なスキルを身につけたら、以下のような方法で仕事を獲得しています。
- クラウドソーシングで探す
- エージェントサービスを活用する
- セミナー・交流会に参加する
- 知人から仕事をもらう
初心者の方は、クラウドソーシングやエージェントサービスがおすすめです。クラウドソーシングは、ランサーズやクラウドワークスなどで、自分のスキルに合った案件を探せます。
エージェントサービスでは、専門のエージェントが案件をマッチングしてくれるので、効率的に仕事を獲得しやすいです。
以下の記事では、フリーランスが仕事を探す方法について詳しく紹介しています。ぜひ合わせて読んでみてください。
未経験からでも習得しやすいスキルはありますか?
未経験からでも習得しやすく、フリーランスとして活躍できるスキルとして、WebライターとWebデザイナーがおすすめです。これらのスキルは比較的短期間で学ぶことができ、需要も高いため、初心者でも仕事を見つけやすい分野です。
Webライターは特別な資格は必要なく、文章力とリサーチ力があれば始められる職種です。ライティングのコツを学び、実践を重ねることで徐々にスキルを高めていけます。
Webデザイナーも、デザインソフトの使い方や基本的な設計のルールを学べば、一定のクオリティのデザインを作成できるようになります。
高単価な案件を獲得しやすいスキルは何ですか?
高単価な案件を獲得しやすいフリーランスのスキルとしては、エンジニアやコンサルタントが代表的です。
エンジニアは、プログラミングやシステム開発のスキルを駆使して、アプリケーションやシステムの開発を行います。AIやビッグデータ、クラウドなど、最新の技術トレンドに精通したエンジニアは需要が高く、高単価案件を受注しやすいです。
コンサルタントは、特定の業界での専門知識を活かし、企業の問題解決や業績向上に取り組みます。戦略立案や業務改善、マーケティング、人事などクライアントの経営課題に直結するプロジェクトを担当することが多いため、高い報酬を得られる可能性が高いです。
まとめ
フリーランスには専門スキルだけでなく、営業力やコミュニケーションスキル、自己管理力、情報収集・分析力など様々な能力が求められます。
なお、未経験・スキルなしの状態からでもフリーランスを目指すことは可能です。まずは自分の強みや目標を洗い出し、必要なスキルを一つずつ習得していくことをおすすめします。
途中で挫折しそうになることもあるかもしれませんが、諦めずに努力を続ければ、必ず結果は付いてくるはずです。スキルを習得して、理想のフリーランス人生を実現しましょう。